予備自衛官補
【船舶会社では、就職の際に、予備自衛官補になることが条件になっている。なぜか。船舶会社と防衛省との間では、有事の際に船舶を自衛隊に提供する契約が結ばれており、船舶会社の船員に、自衛官として後方支援の任務が課されるからだ。(本望隆司)】「ところが,政府が憲法9条の精神を捨て去り,海外での武力の行使が可能になる集団的自衛権を閣議決定してから,我が海運業界もその影響が現れています。
2016 年には軍需物資の海上輸送に、防衛省と船舶会社との間で,既に,2隻のチャーター契約を結んでいます。これは,普段はこの船舶を通常利用してもよいが,有事の際には,防衛省の命令によって,これらの船舶を自衛隊に提供するというものです。そして、船舶を操船するのは,自衛官となっていますが,現役の自衛官では操船が無理ですから,船員を予備自衛官として,自衛官の身分で,船舶を航行させることになります。この契約は10年で合計250億円という金額ですから、船舶会社としては,黙ってもお金が入ってくる非常に魅力的な取引ですが,現場の船員にとっては,「後方支援」の名の下,いつ攻撃されるか分からない危険な状態におかれます。そして、これらの船舶会社に就職する際に,予備自衛官補になることを条件としています。それを拒否すれば下船させられます。」
(出典:国家賠償請求訴訟 平成28年(ワ)13525号 2016年12月2日 第2回 口頭弁論 報告会資料(意見陳述全文掲載)<裁判資料・国家賠償請求訴訟<安保法制違憲訴訟の会)
(索引:予備自衛官補,安保法制)
(出典:安保法制違憲訴訟の会)
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