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2024年4月15日月曜日

完全雇用の回復と維持(ジョセフ・E・スティグリッツ(1943-)

完全雇用の回復と維持(ジョセフ・E・スティグリッツ(1943-)

 「完全雇用の回復と維持

 ①完全雇用を平等に維持するための財政政策。」(中略)「

 ②完全雇用を維持するための通貨政策と通貨制度。」(中略)「

 ③貿易不均衡の是正」(中略)「

 ④積極的な労働市場政策と社会保護の改善。

 アメリカの経済は大きな構造転換を遂げようとしている。グローバル化と技術進歩からもたらされた変化が、労働者たちに業種間・職種間の大移動を強いる一方、市場は独力で変化への対応をうまく取り仕切れていない。だから、変化のプロセスから生まれる勝者をできるだけ多くし、敗者をできるだけ少なくするためには、政府が積極的な役割を果たさなければならないだろう。消え去っていく仕事から、新しく生み出される仕事への移動をうながすには、積極的な支援が不可欠であり、少なくとも転職による労働環境の悪化を防ぎたいなら、教育と技術に莫大な投資を行なう必要がある。積極的な労働市場政策が効果をあげうるのは、当然ながら、移動先の雇用が存在する場合に限られる。もしも、わたしたちが金融制度の改革に失敗し、金融セクターを本来の基幹機能へ復帰させられなければ、未来の新ビジネスに対する資金提供という役割も、政府が積極的に担わざるをえなくなるかもしれない。」

(ジョセフ・E・スティグリッツ(1943-),『不平等の代価』(日本語書籍名『世界の99%を貧困にする経済』),第10章 ゆがみのない世界への指針,pp.400-403,徳間書店(2012),楡井浩一,峯村利哉(訳))


【中古】 世界の99%を貧困にする経済/ジョセフ・E.スティグリッツ【著】,楡井浩一,峯村利哉【訳】





 
(出典:wikipedia
ジョセフ・E・スティグリッツ(1943-)の命題集(Propositions of great philosophers)