未来のための哲学講座 命題集 Propositions of great philosophers
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命題集(記事一覧)
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2020年3月27日金曜日
13.量子論は、実在する「事物」の状態の変化を記述しているのではなく、ある事物と他の事物の間のある相互作用から、起こり得る別の相互作用への推移の「過程」を記述する。相互作用の瞬間においてのみ「事物」の性質はあらわになる。(カルロ・ロヴェッリ(1956-))
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現実とは関係である 【量子論は、実在する「事物」の状態の変化を記述しているのではなく、ある事物と他の事物の間のある相互作用から、起こり得る別の相互作用への推移の「過程」を記述する。相互作用の瞬間においてのみ「事物」の性質はあらわになる。(カルロ・ロヴェッリ(1956-))】 ...
12.量子的な事象とは、観測の対象となっている事象の総体(物理系)が、別の物理系との間に起こす、個別の相互作用のことである。相互作用の結果は確率的に厳密に予測できるが、どの結果が得られるかは不確定である。(カルロ・ロヴェッリ(1956-))
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不確定性 【量子的な事象とは、観測の対象となっている事象の総体(物理系)が、別の物理系との間に起こす、個別の相互作用のことである。相互作用の結果は確率的に厳密に予測できるが、どの結果が得られるかは不確定である。(カルロ・ロヴェッリ(1956-))】 【不確定性】 「...
11.ある現象のなかで実現する可能性のある、互いに区別可能な状態の総数は、有限個である。従って、その現象について私たちが所持していない情報の量も、有限である。(カルロ・ロヴェッリ(1956-))
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情報は有限である 【ある現象のなかで実現する可能性のある、互いに区別可能な状態の総数は、有限個である。従って、その現象について私たちが所持していない情報の量も、有限である。(カルロ・ロヴェッリ(1956-))】 【情報は有限である】 「ここで、ひとつ想像してみてほし...
どんな精緻な物理理論であっても、最終的にはその確実さの根拠をわれわれの五感の確実さに頼っている。認識論的に微妙な問題は、五感の確実さ(、言語、論理、数学の基礎と限界)を問うところまで必要になろう。(伊勢田哲治(1968-))
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認識論 【どんな精緻な物理理論であっても、最終的にはその確実さの根拠をわれわれの五感の確実さに頼っている。認識論的に微妙な問題は、五感の確実さ(、言語、論理、数学の基礎と限界)を問うところまで必要になろう。(伊勢田哲治(1968-))】 「哲学的な認識論では、われ...
因果的な影響を及ぼしうる順に並んだ時空内の3つの出来事A、B、Cがあるとして、現在がAなのでBは未確定、現在がCなのでBは確定と言いうるような「現在」があれば、この現在は世界において「特権的な現在」であると思われる。(伊勢田哲治(1968-))
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特権的な現在 【因果的な影響を及ぼしうる順に並んだ時空内の3つの出来事A、B、Cがあるとして、現在がAなのでBは未確定、現在がCなのでBは確定と言いうるような「現在」があれば、この現在は世界において「特権的な現在」であると思われる。(伊勢田哲治(1968-))】 ...
仮に物理理論に絶対的現在があらわれる可能性があるとしたら、「未来が開いている」ことが物理理論によって保証される場合だけであると思われる。(森田邦久(1971-))
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絶対的現在 【仮に物理理論に絶対的現在があらわれる可能性があるとしたら、「未来が開いている」ことが物理理論によって保証される場合だけであると思われる。(森田邦久(1971-))】 「仮に物理理論に絶対的現在があらわれる可能性があるとしたら、「未来が開いている」こと...
2020年3月24日火曜日
4次元構造には“いま”を客観的に表す切断はもはや存在しないから、物理的実在は、3次元的存在の生成と考える代わりに、時空の4次元的存在として考えるほうが「ずっと自然であると思われる」。(アルベルト・アインシュタイン(1879-1955))
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時空の4次元的存在 【4次元構造には“いま”を客観的に表す切断はもはや存在しないから、物理的実在は、3次元的存在の生成と考える代わりに、時空の4次元的存在として考えるほうが「ずっと自然であると思われる」。(アルベルト・アインシュタイン(1879-1955))】 「...
特殊相対論では、ある慣性系における「現在」と同時刻の時空領域と、この慣性系に対して運動している他の慣性系における「現在」と同時刻の時空領域とは異なり、全ての慣性系にとって同時刻の領域は定められない。(谷村省吾(1967-))
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相対論 【特殊相対論では、ある慣性系における「現在」と同時刻の時空領域と、この慣性系に対して運動している他の慣性系における「現在」と同時刻の時空領域とは異なり、全ての慣性系にとって同時刻の領域は定められない。(谷村省吾(1967-))】 「念のために述べると、特殊相...
(a)状態には,確定した物理量の値があるとは限らない(不確定性)だけでなく,(b)そもそも値が実在せず(値の非実在性),(c)測定に依存する(文脈依存性)。(d)測定は対象を撹乱し,(e)測定の精度や,(f)期待値の推定にも原理的な限界がある。(谷村省吾(1967-))
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多様化する不確定性関係 【(a)状態には,確定した物理量の値があるとは限らない(不確定性)だけでなく,(b)そもそも値が実在せず(値の非実在性),(c)測定に依存する(文脈依存性)。(d)測定は対象を撹乱し,(e)測定の精度や,(f)期待値の推定にも原理的な限界がある。(谷村...
2020年3月20日金曜日
時間は、観測者や時計や座標系が定義する古典的パラメータであって、系に固有の物理量ではない。(谷村省吾(1967-))
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時間とは何か 【時間は、観測者や時計や座標系が定義する古典的パラメータであって、系に固有の物理量ではない。(谷村省吾(1967-))】 「時間は観測者や時計や座標系が定義するものであって,系に固有の物理量ではない. 時間が各物理系に属する物理量だと考えると,い...
2020年3月19日木曜日
幾何学は、座標系によらない不変な性質や不変な関係を取り出そうとする。そこで、物理学が観測者ごとに違って見えるさまざまな現象を、普遍的法則によって捉えようとするとき、幾何学が有効になるのである。(谷村省吾(1967-))
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物理学と幾何学 【幾何学は、座標系によらない不変な性質や不変な関係を取り出そうとする。そこで、物理学が観測者ごとに違って見えるさまざまな現象を、普遍的法則によって捉えようとするとき、幾何学が有効になるのである。(谷村省吾(1967-))】 「本特集のタイトル「幾何学...
原因が先に起こり結果はその後で起こるという原理(因果律)と、ある場所で起きる出来事は、遠く離れた別の場所で起きる出来事に瞬時に影響を与えることはないという原理(局所性)に反する現象は、見つかっていない。(谷村省吾(1967-))
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因果律と局所性 【原因が先に起こり結果はその後で起こるという原理(因果律)と、ある場所で起きる出来事は、遠く離れた別の場所で起きる出来事に瞬時に影響を与えることはないという原理(局所性)に反する現象は、見つかっていない。(谷村省吾(1967-))】 「局所性とは【...
観測しなくても物理量の値があるという仮定(値の実在論)と局所性と因果律を合わせた理論はベルの不等式を導く。一方で,量子論はベルの不等式の破れを予測し、実験で破れが確認された。局所性と因果律が間違っているとは考えにくいので、値の実在論は誤りである。(谷村省吾(1967-))
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値の実在論 【観測しなくても物理量の値があるという仮定(値の実在論)と局所性と因果律を合わせた理論はベルの不等式を導く。一方で,量子論はベルの不等式の破れを予測し、実験で破れが確認された。局所性と因果律が間違っているとは考えにくいので、値の実在論は誤りである。(谷村省吾(19...
状態とは「どういう実験を行うか」という設定に他ならない。実験の設定や、観測結果の説明は、古典物理学の用語を適切に用いることで曖昧さなく、表現されなければならない。(谷村省吾(1967-))
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波動関数は実在するか 【状態とは「どういう実験を行うか」という設定に他ならない。実験の設定や、観測結果の説明は、古典物理学の用語を適切に用いることで曖昧さなく、表現されなければならない。(谷村省吾(1967-))】 「量子力学がミクロ世界の物理理論として成功を収めると...
科学を含む人類の文化の動向を、自然淘汰だけによって理解するのは、当たっていないかもしれない。なぜなら、人間には未来を構想して、現在した方がよいことを検討し選ぶ能力があるからである。(谷村省吾(1967-))
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思考と表現の進化論 【科学を含む人類の文化の動向を、自然淘汰だけによって理解するのは、当たっていないかもしれない。なぜなら、人間には未来を構想して、現在した方がよいことを検討し選ぶ能力があるからである。(谷村省吾(1967-))】 参考: 数学による自然界の記述可能性は...
2020年3月18日水曜日
数学による自然界の記述可能性は、奇跡なのだろうか。失敗した数多くの理論の歴史を顧みれば、人の脳に宿ったアイデアのうち、この世界に適応できたものが自然淘汰によって生き残ったというのが、真実のように思われる。(谷村省吾(1967-))
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思考と表現の進化論 【数学による自然界の記述可能性は、奇跡なのだろうか。失敗した数多くの理論の歴史を顧みれば、人の脳に宿ったアイデアのうち、この世界に適応できたものが自然淘汰によって生き残ったというのが、真実のように思われる。(谷村省吾(1967-))】 関連命題: 人...
2019年11月25日月曜日
8.自分で目標を決め、方策を考え決定を下し、実現してゆくという積極的自由は、歪曲されてきた。(a)欲望、情念は「低次」で、自律的ではないとする説、(b)「高次」の良い目標のためには、目標が強制できるとする説である。(アイザイア・バーリン(1909-1997))
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積極的自由の歪曲 【自分で目標を決め、方策を考え決定を下し、実現してゆくという積極的自由は、歪曲されてきた。(a)欲望、情念は「低次」で、自律的ではないとする説、(b)「高次」の良い目標のためには、目標が強制できるとする説である。(アイザイア・バーリン(1909-1997))...
他人に危害が及ぶ行為は排除されるが、行為しないことによって他人に危害が発生する場合や、他人の利益になる行為は、個人の自由に任せる長所や、社会の管理による弊害を考慮して、義務とすべきか考える必要がある。(ジョン・スチュアート・ミル(1806-1873))
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他人に関係のある行為 【他人に危害が及ぶ行為は排除されるが、行為しないことによって他人に危害が発生する場合や、他人の利益になる行為は、個人の自由に任せる長所や、社会の管理による弊害を考慮して、義務とすべきか考える必要がある。(ジョン・スチュアート・ミル(1806-1873))...
私たちが、互いを理解し赦しの眼差しで大切にしあい、一つの運命共同体に属していると知るなら、共通の未来を確実に安全なものとするため、各集団の利益を後回しにし、和解と平和のため共に歩み闘うことが実現できる。(フランシスコ教皇(1936-),2019/11/24 広島)
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相互理解と運命共同体 【私たちが、互いを理解し赦しの眼差しで大切にしあい、一つの運命共同体に属していると知るなら、共通の未来を確実に安全なものとするため、各集団の利益を後回しにし、和解と平和のため共に歩み闘うことが実現できる。(フランシスコ教皇(1936-),2019/11/...
広島、長崎で起きた出来事を記憶し、二度と繰り返さないと言い続けることは、倫理的命令である。それは、政治家を含むすべての人々の良心を目覚めさせ、より正義にかなった未来を築くための保証であり起爆剤である。(フランシスコ教皇(1936-),2019/11/24 広島)
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記憶することの倫理的命令 【広島、長崎で起きた出来事を記憶し、二度と繰り返さないと言い続けることは、倫理的命令である。それは、政治家を含むすべての人々の良心を目覚めさせ、より正義にかなった未来を築くための保証であり起爆剤である。(フランシスコ教皇(1936-),2019/11...
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