未来のための哲学講座 命題集 Propositions of great philosophers
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命題集(記事一覧)
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2022年7月18日月曜日
身体には、精神の思索活動を制限する能力はないし、また精神にも身体の運動や静止、あるいは他のものを(もしそのようなものがあるとしても)制限する能力はない。(バールーフ・デ・スピノザ(1632-1677),『エチカ』,第3部 感情の起源と本性について,定理2)
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心身問題 身体には、精神の思索活動を制限する能力はないし、また精神にも身体の運動や静止、あるいは他のものを(もしそのようなものがあるとしても)制限する能力はない。(バールーフ・デ・スピノザ(1632-1677),『エチカ』,第3部 感情の起源と本性について,定理2) (バールーフ...
2022年7月8日金曜日
人間は、自らの在り方を選択できる自由意志を持っており、道徳哲学により欲望や情念を離れ、弁証法により理性を用い、自然哲学と神学により真理に近づく。過去さまざまな哲学や宗教が生み出されたが、そのなかには同一の真理が象徴的に表現されている。(ピコ・デラ・ミランドラ(1463-1494))
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人間の尊厳について 人間は、自らの在り方を選択できる自由意志を持っており、道徳哲学により欲望や情念を離れ、弁証法により理性を用い、自然哲学と神学により真理に近づく。過去さまざまな哲学や宗教が生み出されたが、そのなかには同一の真理が象徴的に表現されている。(ピコ・デラ・ミランドラ(...
2022年6月29日水曜日
時間的な構造において予測可能でなかったり、未来が一つに決定されていなくても、過去から未来までの全存在が決定されていると思われるのは、我々自身が時間的な存在であることによる認識上の限界である。なぜなら、決定性の概念が時間の存在を前提にしているからである。(ボエティウス(480-524)『哲学の慰め』)
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決定性は、時間的な概念である 時間的な構造において予測可能でなかったり、未来が一つに決定されていなくても、過去から未来までの全存在が決定されていると思われるのは、我々自身が時間的な存在であることによる認識上の限界である。なぜなら、決定性の概念が時間の存在を前提にしているからである...
2022年6月23日木曜日
たとえ出来事がどのように生起していようとも、過去から未来までの全存在は、確かに何らかの存在として一つ存在しており、それでもなお、自由意志がいかなる意味で存在し得るのかが問題である。(ボエティウス(480-524)『哲学の慰め』)
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自由意志 たとえ出来事がどのように生起していようとも、過去から未来までの全存在は、確かに何らかの存在として一つ存在しており、それでもなお、自由意志がいかなる意味で存在し得るのかが問題である。(ボエティウス(480-524)『哲学の慰め』) (a)予見には2つの概念が区別されるとの...
2022年5月21日土曜日
「私はAをする意図を完全に固めている」と「私はAをすることを約束する」とは、自らの発言権限の根拠を保証し、他者に対して自己に義務を課す点で、異なる行為である。同様に「SはPであると完全に確信している」と「私はSがPであることを知っている」も異なる行為である。(ジョン・L・オースティン(1911-1960))
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行為遂行的発言の事例による説明 「私はAをする意図を完全に固めている」と「私はAをすることを約束する」とは、自らの発言権限の根拠を保証し、他者に対して自己に義務を課す点で、異なる行為である。同様に「SはPであると完全に確信している」と「私はSがPであることを知っている」も異なる行...
2022年5月18日水曜日
我々の言葉の用法は多様で、ルーズな語り方もあるが、話の背景や状況を理解すれば、誤解は起きにくくなし、異なる概念体系による異なる記述であることも、互いに理解可能となる。このように多様な異なる描写は、むしろ状況を色々な観点から理解するための豊かな源泉とも言える。(ジョン・L・オースティン(1911-1960))
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言葉の曖昧さ多様な表現の効用 我々の言葉の用法は多様で、ルーズな語り方もあるが、話の背景や状況を理解すれば、誤解は起きにくくなし、異なる概念体系による異なる記述であることも、互いに理解可能となる。このように多様な異なる描写は、むしろ状況を色々な観点から理解するための豊かな源泉とも...
2022年5月11日水曜日
例えば、命令法を用いることによって命令することができるが、それは命令であるだけでなく、懇願、哀願、切願、扇動、誘導でもあり得る。我々は、口調、抑揚、身振り、あるいは状況や脈絡から、どれであるかを判断するが、曖昧さが避けられない。これを解決するために、行為遂行的動詞が発達してきた。(ジョン・L・オースティン(1911-1960))
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行為遂行的動詞の発達 例えば、命令法を用いることによって命令することができるが、それは命令であるだけでなく、懇願、哀願、切願、扇動、誘導でもあり得る。我々は、口調、抑揚、身振り、あるいは状況や脈絡から、どれであるかを判断するが、曖昧さが避けられない。これを解決するために、行為遂行...
2022年5月9日月曜日
真偽値は、言明と諸事実との間にどんな関係があるかについての評価であり、言明を効力あるものとしている慣習的な手続きにどの程度に適合しているかを表すものである。(ジョン・L・オースティン(1911-1960))
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事実的言明の真偽値とは何か 真偽値は、言明と諸事実との間にどんな関係があるかについての評価であり、言明を効力あるものとしている慣習的な手続きにどの程度に適合しているかを表すものである。(ジョン・L・オースティン(1911-1960)) (a)真なのか偽なのか 実際には、真偽につ...
2022年5月7日土曜日
シジュウカラは、ヘビを見ると「ジャージャー」と鳴く。また、「ジャージャー」という声を聞くと、巣箱の下や地面に目を向ける行動をする。しかも、この声を聞くと、ヘビに似た動きをする木の棒への探索行動をすることがわかった。このことは、この特定の音声がヘビの表象と結合していることを示す。(鈴木俊貴(1983-))
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シジュウカラの言語 シジュウカラは、ヘビを見ると「ジャージャー」と鳴く。また、「ジャージャー」という声を聞くと、巣箱の下や地面に目を向ける行動をする。しかも、この声を聞くと、ヘビに似た動きをする木の棒への探索行動をすることがわかった。このことは、この特定の音声がヘビの表象と結合し...
2022年5月3日火曜日
言葉を使って、人間が何を為すことができるのかを調べるために、辞書に記載のある動詞を分類してみた。これらいずれの型に関しても、極端な事例や、相互重複の可能性がなお広汎に存在するだろう。しかし、言明に関する真/偽の二分法と、価値/事実の二分法という呪物信仰に対する問題提起にはなろう。(ジョン・L・オースティン(1911-1960))
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言葉で為すことができること 言葉を使って、人間が何を為すことができるのかを調べるために、辞書に記載のある動詞を分類してみた。これらいずれの型に関しても、極端な事例や、相互重複の可能性がなお広汎に存在するだろう。しかし、言明に関する真/偽の二分法と、価値/事実の二分法という呪物信仰...
2022年4月27日水曜日
日常言語の複雑性を認識しない議論は、事実を歪曲しがちであり、ましてや言語を修正することは容易ではなく、修正の根拠や必要性も明確ではない。日常言語の膨大な遺産は、まず言語現象のありのままの事実として解明することが必要である。(ジョン・L・オースティン(1911-1960))
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日常言語の複雑性 日常言語の複雑性を認識しない議論は、事実を歪曲しがちであり、ましてや言語を修正することは容易ではなく、修正の根拠や必要性も明確ではない。日常言語の膨大な遺産は、まず言語現象のありのままの事実として解明することが必要である。(ジョン・L・オースティン(1911-1...
2022年4月22日金曜日
感情の共同体とは、家族、隣人、議会、ギルド、修道院、教区教会の構成員などであり、感情の表現、評価、統制に関して、同じ社会の中にも、異なる共同体の間に互いに競合する予測や規則が存在する。感情表現において、予期され、推奨され、許容され、非難される様式は、 それぞれ異なる。(バーバラ・H・ローゼンワイン(1945-))
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感情の共同体 感情の共同体とは、家族、隣人、議会、ギルド、修道院、教区教会の構成員などであり、感情の表現、評価、統制に関して、同じ社会の中にも、異なる共同体の間に互いに競合する予測や規則が存在する。感情表現において、予期され、推奨され、許容され、非難される様式は、 それぞれ異なる...
感情体制とは、規範的感情の一式と、 それを表現し、人々に教え込む公的な儀礼、実践およびエモーティヴのことであり、感情統制は権力行使そのものである。支配的な感情規範は、本来なら自己探求的で自己変容的、創造的なエモーティヴを抑圧し、感情の避難所を創出してしまう。(ウィリアム・M・レディ(1947-))
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感情体制とエモーティヴ 感情体制とは、規範的感情の一式と、 それを表現し、人々に教え込む公的な儀礼、実践およびエモーティヴのことであり、感情統制は権力行使そのものである。支配的な感情規範は、本来なら自己探求的で自己変容的、創造的なエモーティヴを抑圧し、感情の避難所を創出してしまう...
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