合意形成プロセスの本質
合意形成プロセスの本質とはただ、誰もが決定に対して平等に関わることができるべきであり、誰も自分の気にくわない決定に縛られるべきではないということである。(デヴィッド・グレーバー(1961-2020))
合意形成4つの原則
(a)誰であれ、提案について発言すべきことがあると思えば、その意見は丁寧に検討されなければならない。
(b)誰であれ、強い不安や意義があれば、その不安や意義は勘案され、できる限り最終的な提案に盛り込まれなければならない。
(c)誰であれ、提案が集団で共有されている基本原則を侵害していると思えば、それに対して拒否権を行使する機会が与えられなければならない。
(d)誰であれ、同意していない決定に従うよう強制されてはならない。
「合意形成プロセスの本質とはただ、誰もが決定に対して平等に関わることができるべきであり、誰も自分の気にくわない決定に縛られるべきではないということである。
実践的にいえ ば、これは4つの原則に要約できるだろう。
・誰であれ、提案について発言すべきことがあると思えば、その意見は丁寧に検討されなければならない。
・誰であれ、強い不安や異議があれば、その不安や異議は勘案され、できる限り最終的な提案に盛り込まれなければならない。
・誰であれ、提案が集団で共有されている基本原則を侵害していると思えば、それに対して拒否権を行使(「ブロック」)する機会が与えられなければならない。
・誰であれ、同意していない決定に従うよう強制されてはならない。
長年にわたってさまざまな集団や個人が、これらの目的を達成しようと形式的な合意形成プ ロセスの制度を発展させてきた。これはいくつかの異なった形態をとりうる。
しかし、形式的 なプロセスは必ずしも必要というわけではない。それが役に立つこともあれば、役に立たない こともある。
集団が小規模であればあるほど、形式的な手順は一切なしに運営できるように なっていく。実際、この4つの原則の精神に基づいて意思決定を試みる方法には尽きることの ない多様性がある。」
(デヴィッド・グレーバー(1961-2020),『デモクラシー・プロジェクト』,第IV章 変革の方 法,pp.249-250,航思社(2015),木下ちがや(訳),江上賢一郎(訳),原民樹(訳))
デヴィッド・グレーバー (1961-2020) |