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2018年4月19日木曜日

1.この世の中のことがらは、数かぎりない変化や偶然によって左右されるものなので、もしあなたが、自分の信念をおし通し続けるならば、その思いが実現するということも、しばしば起こってくる。たとえ、その信念が合理的でないにしてもだ。(フランチェスコ・グィッチャルディーニ(1483-1540))

信仰の効果

【この世の中のことがらは、数かぎりない変化や偶然によって左右されるものなので、もしあなたが、自分の信念をおし通し続けるならば、その思いが実現するということも、しばしば起こってくる。たとえ、その信念が合理的でないにしてもだ。(フランチェスコ・グィッチャルディーニ(1483-1540))】
 たとえ、筋の通らないことがらでも、それを信じたとしてみよ。あるいは、筋の通っていることであるにしても、理屈以上にそれをより固く信じて疑わないとしてみよ。信仰をもっている人は、自分の信念には頑とした確信がある。そして困難と危険を物ともせず、あらゆる極限情況にあまんじて身をさらしつつ、恐れることなく決然と我が道を突き進んでいくであろう。この世の中のことがらは、数かぎりない変化や偶然によって左右されるものなので、頑固に信念をおし通す人間にたいして、思いもよらぬ救いの手がさしのべられるということも、時の移ろううちには、しばしばおこってくる。

 「信仰をもつ人間は大事業をやりとげるものだ、と敬虔な人々はいっている。そして福音書のことばどおり、信仰は山をもゆりうごかすのだ、という。

その理由は、信仰は堅忍不抜の信念をうえつけるものだからである。信仰心ということは、すじの通らないことがらでも、信じこんでしまうということにほかならない。

さもなくて、たとえすじの通っていることであるにしても、理屈以上にそれをより固く信じて疑わないものなのである。したがって信仰をもっている人は、自分の信念には頑とした確信がある。そして困難と危険を物ともせず、あらゆる極限情況にあまんじて身をさらしつつ、恐れることなく決然と我が道をつきすすんでいくのである。

 この世の中のことがらは、数かぎりない変化や偶然によって左右されるものなので、頑固に信念をおし通す人間にたいして思いもよらぬ救いの手がさしのべられるということも、時のうつろううちには、しばしばおこってくる。

頑固におし通すということは信念のたまものなのだから、信仰をもつ人が大事業をやりとげるといわれるのも、もっともなことなのだ。」(後略)
(フランチェスコ・グィッチャルディーニ(1483-1540)『リコルディ』(日本語名『フィレンツェ名門貴族の処世術』)C、1 信仰の効果、p.43、講談社学術文庫(1998)、永井三明(訳))
(索引:信仰の効果、信念、偶然)

フィレンツェ名門貴族の処世術―リコルディ (講談社学術文庫)



フランチェスコ・グィッチャルディーニ(1483-1540)の命題集(Collection of propositions of great philosophers)
(出典:wikipedia
 「この書物の各断章を考えつくのはたやすいことではないけれども、それを実行に移すのはいっそうむずかしい。それというのも、人間は自分の知っていることにもとづいて行動をおこすことはきわめて少ないからである。したがって君がこの書物を利用しようと思えば、心にいいきかせてそれを良い習慣にそだてあげなければならない。こうすることによって、君はこの書物を利用できるようになるばかりでなく、理性が命ずることをなんの抵抗もなしに実行できるようになるだろう。」
(フランチェスコ・グィッチャルディーニ(1483-1540)『リコルディ』(日本語名『フィレンツェ名門貴族の処世術』)B、100 本書の利用のし方、p.227、講談社学術文庫(1998)、永井三明(訳))

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