シジュウカラの言語
シジュウカラは、ヘビを見ると「ジャージャー」と鳴く。また、「ジャージャー」という声を聞くと、巣箱の下や地面に目を向ける行動をする。しかも、この声を聞くと、ヘビに似た動きをする木の棒への探索行動をすることがわかった。このことは、この特定の音声がヘビの表象と結合していることを示す。(鈴木俊貴(1983-))
「まずは、「見せる」。ヘビのレプリカを巣箱の上に置き、シジュウカラの行動を観察します。すると、ヘビを見たシジュウカラは、けたたましく『ジャージャー』と鳴きました。鈴木さんは他にも、カラスやテンなど、様々な天敵の剥製を見せてみましたが、『ジャージャー』と鳴くのはヘビに対してだけでした。」
(中略)
「そこで、次に行ったのは「聞かせる」実験です。前もって録音しておいた『ジャージャー』の鳴き声をスピーカーから流して聞かせます。するとこれを聞いたシジュウカラは、巣箱の下や地面に目を向けることがわかりました。」
(中略)
「結果は明らかでした。『ジャージャー』を聞かせたほぼすべての実験(12羽中11羽)で、シジュウカラは木の棒に接近し、それを確認したのです。そのような確認行動は、ほかの鳴き声を聞かせた実験では、ほとんど見られませんでした。シジュウカラは『ジャージャー』という鳴き声を聞いたとき、頭の中にヘビの姿(サーチイメージ)を思い描き、それを棒に当てはめたことでヘビと見間違えたのだと考えられます。」
(引用: https://gendai.ismedia.jp/articles/-/90014?imp=0 )