2026年8月9日日曜日

008必ずわかる難問題4

 ★

■ 1. 記事のテーマ

「抑圧者」と「鋭敏者」という対照的な2つのパーソナリティ特性と、心身の健康・適応における真の関わりについて


■ 2. 何が問題なのか(あなたへの問いかけ)

「自分の欠点や不安に向き合い、ありのままの自分を深く理解することこそが、健全で強いメンタルを作る」——私たちはそう信じていませんか?

ネガティブな事実や脅威から目を背け、ポジティブなことばかり考えようとする人は、果たして「現実逃避をしている脆弱な人」なのでしょうか?

ストレスに満ちた現代社会で、真に心身の健康を保ち適応していけるのは、「自分の課題に鋭く向き合う人」と「嫌なことをうまく避ける人」、一体どちらなのでしょうか?


■ 3. 解答の概要

研究が示す答えは、私たちの直感に反するものでした。ネガティブな情報を避け、自分を肯定的・望ましく捉えようとする「抑圧者」の方が、自分の欠点や批判に敏感な「鋭敏者」よりも、その後の良好な精神的・身体的健康を維持できることが判明したのです。


この結論が極めて驚くべきものである理由は、フロイトをはじめとする伝統的な「精神力動論」の常識を根底から覆すからです。従来の心理学では、「正確な自己自覚や欠点への気づき(鋭敏さ)」こそが健全な心の構成要素であり、「否定的な情報の抑圧や回避」は脆弱で傷つきやすい心の表れだと考えられてきました。

しかし実際には、脅威を意図的に避けるような一見「洞察に欠けた態度」こそが、非常に高度で適応的なメンタルヘルスの戦略だったのです。


■ 4. 用語集(この記事で学べる心理学キーワード)


1. 抑圧者(Repressors)

   否定的な自己関連情報や脅威を避け、自分自身を肯定的で社会的に望ましい言葉で表現する傾向を持つ人。一見現実逃避のようでありながら、高い適応力と心身の健康を示す。


2. 鋭敏者(Sensitizers)

   否定的な情報や脅威に敏感に注意を向け、自分に対して批判的・否定的な自己像を描きやすい人。正確な自覚を持つ一方で、精神的なストレスを受けやすい。


3. 精神力動論(Psychodynamic Theory)

   フロイトに始まる心理学の学説。無意識の葛藤や自己の正確な理解・自覚が心の健康に重要であると仮定し、抑圧を心の脆弱性の兆候と捉えていた伝統的アプローチ。


4. 自己高揚的な肯定バイアス(Self-Enhancing Positive Bias)

   自分自身の能力や性格、状況について、現実以上に肯定的・好意的に評価しようとする認知的な傾き。メンタルヘルスを保つ上で重要な役割を果たす。

https://sententiarum2.blogspot.com/2018/05/1930.html

007必ずわかる難問題3

 ★007_必ずわかる難問題3



(1)前回、宇宙の構造と、法則の概要を話しました。現代の物理学は、かなりの精度で真理を掴んでいて、高度な技術の基礎知識にもなっています。

(2)この宇宙の法則から、生命が生まれて進化することが理解できるだろうか。


(3)意識が生まれ、その意識が宇宙の法則を理解することを、説明できるだろうか。


(4)宇宙の出来事の生成は、確率の法則に従っているが、個々の出来事の生成は、偶然に支配されている。


(5)ところが生命は、良くなろうとする傾向がある。物理学の法則とは矛盾しないのか?


★(6)(仮説)はじめの一歩は、小さな一歩で、偶然だったのだろう。ある分子の配列が、「自己保存」に適したものを探り当てたとき、変化はランダムではなく、方向性を持つことになった。もしかしたら、最初の探り当ても、無数の分子配列の量子的な重ね合わせの中から、まさに「自己保存する」がゆえに出来事として発生するのではないのか? 量子コンピュータのような速さで、無数の組み合わせが一瞬のうちに試行され、自己保存する配列が生き残る。この仮説が正しいなら、生命の発生は、必然だったことになる。


★(7)有機体は、外部環境と内部環境の変化を検出し、その変化が有機体の自己保存と効率的機能にとって良いか悪いかを評価して反応し、外部環境と内部環境を変更する。



★(8)ホメオスタシスの入れ子構造:(1)各機構は、より単純な機構を構成要素としている。(2)そ の際、新しい問題に対応している。(3)全体として「幸福を伴う生存」が目指されている。 (アントニオ・ダマシオ(1944-))

★ホメオスタシスの各階層

(a)感情

(b)狭義の情動

(c)多数の動因と動機、あるいは欲求

(d)快(および報酬)または苦(および罰)と結びついている行動

(e)免疫系

(f)基本的な反射

(g)代謝のプロセス


★(9)代謝のプロセス

 有機体は、内部環境の変化を検出し、その変化が有機体の自己保存と効率的機能にとって良いか悪いかを評価して反応し、代謝のプロセスで内部環境を調整する。



★(10)基本的な反射

 有機体は、外部環境の変化を検出し、その変化が有機体の自己保存と効率的機能にとって良いか悪いかを評価して反応し、基本的な反射で対応する。


★(11)免疫系

 有機体は、内部環境の変化を検出し、その変化が有機体の自己保存と効率的機能にとって良いか悪いかを評価して反応し、免疫系で内部環境を調整する。《誘発原因》は、有機体の外部から侵入してくるウイルス、細菌、寄生虫、毒性化学分子など。有機体の内部であっても、例えば死滅しつつある細胞から放出される有害な化学分子。

 

★(12)快(および報酬)または苦(および罰)と結びついている行動――快楽行動、苦痛行動

 有機体は、外部環境と内部環境の変化を検出し、その変化が有機体の自己保存と効率的機能にとって良いか悪いかを評価して反応し、代謝のプロセスや免疫系で内部環境を調整したり、基本的な反射で反応したりするが、やがて外部環境の特定の対象や状況への接近反応や退避反応をするようになる。

 

★(13)多数の動因と動機、あるいは欲求

 有機体は、外部環境と内部環境の変化を検出し、その変化が有機体の自己保存と効率的機能にとって良いか悪いかを評価して反応し、代謝のプロセスや免疫系で内部環境を調整したり、基本的な反射で反応したりするが、やがて外部環境の特定の対象や状況への接近反応や退避反応をするようになる。そして、外部環境と内部環境の変化検出と評価の一部を意識化することで、特定の動因による行動を組織化するようになる。

《定義》欲求:ある特定の動因によって活発化する有機体の行動的状態

《例》空腹感、喉の渇き、好奇心、探究心、気晴らし、性欲など。


★(14)意識化された外部環境、内部環境

・外部感覚(特殊感覚)

・自分の肢体のなかにあるように感じる痛み、熱さ、その他の変様(表在性感覚、深部感覚)

・身体ないしその一部に関係付ける知覚としての、飢え、渇き、その他の自然的欲求(内臓感覚)

参考:精神の受動のひとつ、身体ないしその一部に関係づける知覚として、飢え、渇き、その他の自然的欲求、自分の肢体のなかにあるように感じる痛み、熱さ、その他の変様がある。(ルネ・デカルト(1596-1650))


https://sententiarum2.blogspot.com/2018/06/1231944_10.html

人気の記事(週間)

人気の記事(年間)

人気の記事(全期間)

ランキング

ランキング


哲学・思想ランキング



FC2