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2020年6月17日水曜日

背景的情動は,内的状態の指標であり,中核意識と密接に結びついている. 疲労,やる気,興奮,好調,不調,緊張,リラックス,高ぶり,気の重さ,安定,不安定,バランス,アンバランス,調和,不調和などがある。(アントニオ・ダマシオ(1944-))

背景的情動

【背景的情動は,内的状態の指標であり,中核意識と密接に結びついている. 疲労,やる気,興奮,好調,不調,緊張,リラックス,高ぶり,気の重さ,安定,不安定,バランス,アンバランス,調和,不調和などがある。(アントニオ・ダマシオ(1944-))】

全般的に追記。

  (2.4.1)背景的情動
   (2.4.1.1)背景的情動の例
    疲労、やる気、興奮、好調、不調、緊張、リラックス、高ぶり、気の重さ、安定、不安定、バランス、アンバランス、調和、不調和などがある。
   (2.4.1.2)内的状態の指標
    (a)血液などの器官の平滑筋系や、心臓や肺の横紋筋の時間的、空間的状態。
    (b)それらの筋肉繊維に近接する環境の化学特性。
    (c)生体組織の健全性に対する脅威か、最適ホメオスタシスの状態か、そのいずれかを意味する化学特性のあり、なし。
   (2.4.1.3)背景的情動の表出
     狭義の情動の一つに「背景的情動」がある。エネルギーや熱意、わずかな不快、興奮、いらいら、落ち着き。四肢や体全体の動きの状態、顔の表情、声の中にある調べ、韻律によって知られる。(アントニオ・ダマシオ(1944-))
   (2.4.1.4)背景的情動と欲求や動機との関係
    欲求は、背景的情動の中に直接現れ、最終的に背景的情動により、われわれはその存在を意識するようになる。
   (2.4.1.5)背景的情動とムードとの関係
    ムードは、調整された持続的な背景的情動と、一次の情動との調整された持続的な感情とからなっている。たとえば、落ち込んでいる背景的情動と悲しみとの調整された持続的感情。
   (2.4.1.6)背景的情動と意識の関係
    背景的情動と中核意識は極めて密接に結びついているので、それらを容易には分離できない。

「顕著な背景的感情には、たとえば、疲労、やる気、興奮、好調、不調、緊張、リラックス、高ぶり、気の重さ、安定、不安定、バランス、アンバランス、調和、不調和などがある。背景的感情と欲求や動機との関係は密接だ。欲求は背景的情動の中に直接現れ、最終的に背景的感情によりわれわれはその存在を意識するようになる。背景的感情とムードとの関係も密接だ。ムードは、調整された持続的な背景的感情と、一次の情動――たとえば、落ち込んでいる場合は悲しみ――の、やはり調整された持続的な感情とからなっている。さらに、背景的感情と意識の関係も密接だ。背景的感情と中核意識はひじょうに密接に結びついているので、それらを容易には分離できない。
 たぶん背景的感情は、有機体のその瞬間の内的状態に対する忠実な指標と言っていいだろう。そして以下がその指標の中核的要素だ。
(1) 血液などの器官の平滑筋系や、心臓や肺の横紋筋の時間的、空間的状態。
(2) それらの筋肉繊維に近接する環境の化学特性。
(3) 生体組織の健全性に対する脅威か、最適ホメオスタシスの状態か、そのいずれかを意味する化学特性のあり、なし。
 このように、背景的感情のような単純な現象でさえ、さまざまなレベルの表象に依存している。たとえば、内的環境ならびに内臓と関係がある背景的感情の中には、脊髄の各分節の膠様質と中間質や、三叉神経核の下核のような、早期の信号に依存しているものもある。また、心臓機能における横紋筋の周期的作用や、孤束核や結合腕傍核のような特定の脳幹核における表象を必要としている平滑筋の収縮と拡張のパターンと関係する背景的感情もある。」
(アントニオ・ダマシオ(1944-)『起こっていることの感覚』(日本語名『無意識の脳 自己意識の脳』)第4部 身体という劇場、第9章 情動と感情の基盤は何か、pp.342-343、講談社(2003)、田中三彦(訳))
(索引:)

無意識の脳 自己意識の脳


(出典:wikipedia
アントニオ・ダマシオ(1944-)の命題集(Propositions of great philosophers)  「もし社会的情動とその後の感情が存在しなかったら、たとえ他の知的能力は影響されないという非現実的な仮定を立てても、倫理的行動、宗教的信条、法、正義、政治組織といった文化的構築物は出現していなかったか、まったく別の種類の知的構築物になっていたかのいずれかだろう。が、少し付言しておきたい。私は情動と感情だけがそうした文化的構築物を出現させているなどと言おうとしているのではない。第一に、そうした文化的構築物の出現を可能にしていると思われる神経生物学的傾性には、情動と感情だけでなく、人間が複雑な自伝を構築するのを可能にしている大容量の個人的記憶、そして、感情と自己と外的事象の密接な相互関係を可能にしている延長意識のプロセスがある。第二に、倫理、宗教、法律、正義の誕生に対する単純な神経生物学的解釈にはほとんど望みがもてない。あえて言うなら、将来の解釈においては神経生物学が重要な役割を果たすだろう。しかし、こうした文化的現象を十分に理解するには、人間学、社会学、精神分析学、進化心理学などからの概念と、倫理、法律、宗教という分野における研究で得られた知見を考慮に入れる必要がある。実際、興味深い解釈を生み出す可能性がもっとも高いのは、これらすべての学問分野と神経生物学の〈双方〉から得られた統合的知識にもとづいて仮説を検証しようとする新しい種類の研究だ。」
(アントニオ・ダマシオ(1944-)『スピノザを探し求めて』(日本語名『感じる脳 情動と感情の脳科学 よみがえるスピノザ』)第4章 感情の存在理由、pp.209-210、ダイヤモンド社(2005)、田中三彦(訳))

アントニオ・ダマシオ(1944-)
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2018年6月12日火曜日

狭義の情動の一つに「背景的情動」がある。エネルギーや熱意、わずかな不快、興奮、いらいら、落ち着き。四肢や体全体の動きの状態、顔の表情、声の中にある調べ、韻律によって知られる。(アントニオ・ダマシオ(1944-))

狭義の情動の一つ:背景的情動

【狭義の情動の一つに「背景的情動」がある。エネルギーや熱意、わずかな不快、興奮、いらいら、落ち着き。四肢や体全体の動きの状態、顔の表情、声の中にある調べ、韻律によって知られる。(アントニオ・ダマシオ(1944-))】
背景的情動
《例》エネルギーや熱意、わずかな不快、興奮、いらいら、落ち着き
《外部への現れ》四肢や体全体の動きの状態、顔の表情、声の中にある調べ、韻律
 「背景的情動はひじょうに重要だが、この言葉が暗示するように、それは人の行動においてとくに顕著ではない。だから、読者もこれまでそれにあまり注意を払ってこなかったかもしれないが、もしあなたがいま会ったばかりの人間にエネルギーや熱意を正確に見いだすような人なら、あるいは友人や同僚にわずかな不快や興奮、いらいらや落ち着きを見て取るような人なら、たぶんあなたは背景的情動をうまく読み取る人だ。そしてもしそういうことなら、相手が一言も発しないうちに、相手をいろいろ診断してしまうだろう。まず、四肢や体全体の動きの状態を見定める。どれほどしっかりしているか、どれほど正確か、どれほどゆとりがあるか。あなたは顔の表情も観察する。また言葉が発せられても、あなたはただその言葉を聞いて辞書的な意味を思い描くわけではない。その声の中にある調べ、韻律に耳を傾ける。」
(アントニオ・ダマシオ(1944-)『スピノザを探し求めて』(日本語名『感じる脳 情動と感情の脳科学 よみがえるスピノザ』)第2章 欲求と情動について、pp.70-71、ダイヤモンド社(2005)、田中三彦(訳))
(索引:背景的情動)

感じる脳 情動と感情の脳科学 よみがえるスピノザ


(出典:wikipedia
アントニオ・ダマシオ(1944-)の命題集(Collection of propositions of great philosophers)  「もし社会的情動とその後の感情が存在しなかったら、たとえ他の知的能力は影響されないという非現実的な仮定を立てても、倫理的行動、宗教的信条、法、正義、政治組織といった文化的構築物は出現していなかったか、まったく別の種類の知的構築物になっていたかのいずれかだろう。が、少し付言しておきたい。私は情動と感情だけがそうした文化的構築物を出現させているなどと言おうとしているのではない。第一に、そうした文化的構築物の出現を可能にしていると思われる神経生物学的傾性には、情動と感情だけでなく、人間が複雑な自伝を構築するのを可能にしている大容量の個人的記憶、そして、感情と自己と外的事象の密接な相互関係を可能にしている延長意識のプロセスがある。第二に、倫理、宗教、法律、正義の誕生に対する単純な神経生物学的解釈にはほとんど望みがもてない。あえて言うなら、将来の解釈においては神経生物学が重要な役割を果たすだろう。しかし、こうした文化的現象を十分に理解するには、人間学、社会学、精神分析学、進化心理学などからの概念と、倫理、法律、宗教という分野における研究で得られた知見を考慮に入れる必要がある。実際、興味深い解釈を生み出す可能性がもっとも高いのは、これらすべての学問分野と神経生物学の〈双方〉から得られた統合的知識にもとづいて仮説を検証しようとする新しい種類の研究だ。」
(アントニオ・ダマシオ(1944-)『スピノザを探し求めて』(日本語名『感じる脳 情動と感情の脳科学 よみがえるスピノザ』)第4章 感情の存在理由、pp.209-210、ダイヤモンド社(2005)、田中三彦(訳))

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