衒った学問
【衒った学問には、注意せよ。それは、事柄よりも言葉を追いまわす学問の病気である。字句、洗練された構成、文節の心地よいリズム、ことばのあやと比喩。(フランシス・ベーコン(1561-1626))】衒った学問には、注意せよ。それは、事柄よりも言葉を追いまわす学問の病気である。字句、洗練された構成、文節の心地よいリズム、ことばのあやと比喩。本物の学問は、事柄の重要さ、主題の価値、論証の堅実さ、創意の溌剌さ、判断の深さを求める。
「人びとはことがらよりもことばを追いまわしはじめ、字句の適切、文の申し分なく洗練された構成、文節の心地よいリズム、ことばのあやと比喩で作品に変化と輝きを与えることなどを求めて、ことがらの重要さ、主題の価値、論証の堅実さ、創意のはつらつさ、判断の深さなどを求めなくなった。」
「それゆえ、こうして人びとがことばを研究してことがらを研究しない場合に、学問の第一の病気がおこるのであって、わたくしはその後代の一例をあげたが、しかしこの病気は、多かれ少なかれすべての時代にあったし、またあるであろう。そしてこのことは、普通の能力の人びとに対してさえ、学問の信用をおとす作用をしないことがどうしてあるだろうか。かれらは、学者たちの著作が勅許状や絵本の頭文字のようなもので、大いに飾りたてられているけれども、ただの文字にすぎないことを知るのであるから。」
(フランシス・ベーコン(1561-1626)『学問の進歩』第一巻、四・二、四・三、pp.50-51、[服部英次郎、多田英次・1974])
(索引:衒った学問)
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(出典:wikipedia)
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(フランシス・ベーコン(1561-1626)『学問の進歩』第一巻、八・六、pp.109-110、[服部英次郎、多田英次・1974])(索引:学問の船)
フランシス・ベーコン(1561-1626)
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