忘れ去られた学説
【最新の学説や学派が、つねに最善のものであると考えてしまうのは、過ちである。時には、重い、中身のつまった価値のある学説が、忘れ去られている場合もある。(フランシス・ベーコン(1561-1626))】最新の学説や学派が、つねに最善のものであると考えてしまうのは、過ちである。時は川や流れに似た性質をもっているようで、重い、中身のつまった価値のある学説が、時の流れのなかで沈められ、忘れ去られている場合もある。
「もう一つのあやまちも、前のものといくらか似たところがあるが、それは、これまでの学説や学派のうち、かず多くの異なった学説が提唱され検討されたのち、最善のものがいつも勝って、残りのものをおさえたのであるから、新しい探求の努力を始めようとすれば、以前に承認されず、承認されないことによって忘れられてしまったものに出くわすだけだろうと考えるあやまちである。」(中略)
「こうした考えのまちがっているわけをいうと、時は川や流れに似た性質をもっているようで、それは、軽い、空気のつまったものは運んできてくれるが、重い、なかみのつまったものは沈めてしまうというのが真相なのである。」
(フランシス・ベーコン(1561-1626)『学問の進歩』第一巻、五・三、p.63、[服部英次郎、多田英次・1974])
(索引:学問の不健康な状態、忘れ去られた学説)
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(出典:wikipedia)

(フランシス・ベーコン(1561-1626)『学問の進歩』第一巻、八・六、pp.109-110、[服部英次郎、多田英次・1974])(索引:学問の船)
フランシス・ベーコン(1561-1626)
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