幾何学者の方法
【命題から虚飾をはぎとり、それらを、幾何学者が行なうように、明白で簡潔なしかたで表わす。ついで、それらを、相互依存の順序と主題の順序に従って配列する。(ゴットフリート・ヴィルヘルム・ライプニッツ(1646-1716))】命題から虚飾をはぎとり、それらを、幾何学者が行なうように、明白で簡潔なしかたで表わす。ついで、それらを、相互依存の順序と主題の順序に従って配列する。すなわち、われわれは党派的精神を離れ、目新しさに対する熱意を捨てなければならない。そこで幾何学者たちを真似なければならない。
「この混乱から抜け出すためには、われわれは党派的精神を離れ、目新しさに対する熱意を捨てなければならない。そこで幾何学者たちを真似なければならない。彼らにあっては、ユークリッドもアルキメデスもいないが、誰もがユークリッドに従い、誰もがアルキメデスに従う。」(中略)「そこで、そういう命題から虚飾をはぎとり、それらを、幾何学者が行なうように、明白で簡潔なしかたで表わしさえすればよい。ついで、それらを、相互依存の順序と主題の順序に従って配列しさえすればよい。そうすると、飛躍しないようにしさえすれば、それらの命題の結合関係はすぐにもひとりでに現われ、一つの命題がもう一つの命題から証明されることになる。そして、無意識のうちに人間がすでに獲得したすべての知識の構成要素を形成することになるであろう。」
(ゴットフリート・ヴィルヘルム・ライプニッツ(1646-1716)『諸学問を進展させるための格率』、ライプニッツ著作集10、pp.239-240、[小林道夫・1991])
(索引:幾何学者の方法)
(出典:wikipedia)
「すべての実体は一つの全たき世界のようなもの、神をうつす鏡もしくは全宇宙をうつす鏡のようなものである。実体はそれぞれ自分の流儀に従って宇宙を表出するが、それはちょうど、同一の都市がそれを眺める人の位置が違っているのに応じて、さまざまに表現されるようなものである。そこでいわば、宇宙は存在している実体の数だけ倍増化され、神の栄光も同様に、神のわざについてお互いに異なっている表現の数だけ倍増化されることになる。また、どの実体も神の無限な知恵と全能という特性をいくぶんか具えており、できる限り神を模倣している、とさえ言える。というのは、実体はたとえ混雑していても、過去、現在、未来における宇宙の出来事のすべてを表出しており、このことは無限の表象ないしは無限の認識にいささか似ているからである。ところで、他のすべての実体もそれなりにこの実体を表出し、これに適応しているので、この実体は創造者の全能を模倣して、他のすべての実体に自分の力を及ぼしていると言うことができる。」
(ゴットフリート・ヴィルヘルム・ライプニッツ(1646-1716)『形而上学叙説』九、ライプニッツ著作集8、pp.155-156、[西谷裕作・1990])
ゴットフリート・ヴィルヘルム・ライプニッツ(1646-1716)
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